留年体験談「北海道を遊びすぎた男①」
こんにちは、じゃんぼです。
留年体験談、久しぶりの更新となりました第4回になります。
今回登場するのは、僕のバイトの後輩で、大学1年の時に部活や北海道が楽しすぎて大学に行かなかった留年生・シライ君(仮名)です。
彼はこの3月に卒業予定で、4月からは会社で働くことが決まっているので、留年した学生の就職活動の話なんかも聞けるかと思います!
ちなみに、インタビューした場所は札幌駅近くのランチビュッフェのお店。
周りを見渡すと、すべてのお客さんが女性でした。
そんな環境で男2人が留年話で盛り上がるのは、さも異様な光景だったことでしょう。
大学で勉強するつもりはなかった
じゃんぼ(以下略)「今日はよろしくお願いします。まず軽く自己紹介を聞いていいかな」
シライ(以下略) 「北海道大学文学部4年生のシライです」
いまは2月だけど、もうすぐ卒業ということだよね。春からはどのような予定なの?
「4月から東京の会社で働く予定です」
就職が決まってるんだね、その辺の話はあとで詳しく聞かせてもらいます!
ではいきなりだけど、留年したのはいつですか?
「留年したのは大学1年の時です」
それはどういう理由で?
「そもそも大学に来た理由として、何か勉強したい事があったとか、やりたかった事があったとかではなく、とにかく家から出たかったというのが一番だったんです。だから勉強のモチベーションがあまりなかったですね。あとは北海道に来たからには色んな所に出かけたいなと思ってあまり授業に出なくて、それで単位が取れずに結局2年生に上がる要件を満たせなかったという感じですね」
なるほど。入学して4月入って、すぐに大学にはあまり出なくなった?
「そうですね。授業の初回のガイダンスとか2回目くらいまでは行ってみたんですけど、2週間3週間くらいいると、大学って予想以上に授業に出なくても良さそうだなって感じました。今は対策されてますけど、当時ピ逃げ(*学生証についているICチップを教室の入り口の機械にかざして出席を管理するので、かざすだけして帰ったり、代理人がかざしたりする事)ができたんで、友達に学生証渡してしまうとか。そういうのが普通にある場所なんだなっていうのはありましたね。それで5月あたりにはほとんどの授業に行かなくなってました」
確かに、高校までだったら休んだらすぐ分かるけど、大学だとバレないし、意外と行かなくていいのかってなったりしそうだね。サークルとか入ってると先輩からも、授業行かなくても単位取れるよ、みたいに言われるしね
「そうですね。ただやはりピ逃げとか代返を過信しすぎて、足元救われて留年、ってことになってるなと思いますね(笑)」
前期は結局何単位くらい取れた?
「前期は結局10単位行かないくらいですね」
取れた授業はどんなのだったか覚えてる?
「取れた授業は・・・、体育は取れてなくて・・・なんだったかな。一番覚えてるのは〇〇〇(短いレポートだけで単位が出る超人気授業)ですね。楽単(*楽に単位が取れる授業)の代名詞みたいな(笑)」
レポート書くだけで終わるもんね(笑)
「取れてたのはそんな感じで単位が取りやすいのだけですね。出席が厳しいのとかは無理でした」
オリエンテーリング部と探検部に入る
授業はあんまり行かなかったってことで、北海道で色々出かけたかったみたいだけど、何かそういうサークルとかに入った?
「1年生のころはオリエンテーリング部と探検部の2つに入ってました。どっちもアウトドアな部活なんですけど、オリエンテーリング部は土日が中心で、オリエンテーリング部がない時も探検部で出かけたり、土日はほとんどどこかに出かけてましたね。その延長で、平日も出かけてましたね」
平日に出かけるときは授業はどうするの?
「そういう時は授業に出ない、って覚悟で行ってましたね」
(笑)。ちなみにオリエンテーリングっていうのは、簡単にいうとどういうもの?
「山の中を地図を持って走る部活ですね。地図にチェックポイントがあって、そこを順番に回って、最終的にはタイムを競うという」
大学同士で争う大会とかあるんだ
「そうですね。年に何回か大きな大会があって、そこで上位に入るために普段練習するみたいな感じですね」
なるほど。そんな感じで部活で結構色んな所に出かけてたんだ
「そうですね。高校の時とは生活が全く違いましたね。好きな時に好きなことができるという。その自由度の高さにやられましたね」
急に何をしてもいい、ってなるもんね。シライの場合は実家から出たっていうのも大きかったのかな
「たしかに、高校の時から遊んだりはしてましたけど、最低限夜には家に帰って、翌朝学校に出るっていうルーティーンはこなしてましたね。そこから一歩踏み切れるほどの勇気は当時はなかったですね(笑)」
とりあえず家には帰ってたんだ(笑)一人暮らし始めたら家に帰る必要もないし、何をしても良いっていうのが楽しかったんだね
「そういう自由にできる生活がめちゃくちゃ気に入って、学校に行くよりももっと面白い事がたくさんあるんじゃないかってなりましたね。そういうのが授業に行かない理由でしたね」
ちょっと話それるんだけど、探検部って、噂ではヤバいところみたいな話しか聞かなくて気になってるんだけど、何かその頃のエピソードとかある?
「探検部で印象的だったのは、入ってまだ1か月くらいの時で、何回か活動に参加して、こんな感じのサークルなんだってのが分かった頃の話があります。ある日道東の方の人気のない場所に探検に行って、さあ帰るぞって時に、突然先輩が自分を車に乗せずに帰ってしまうという」
いきなり置いてかれたんだ
「一人、草原のど真ん中に置いていかれて。そこからヒッチハイクで帰るっていうのが一番印象的な出来事でしたね。しかもそれが普通の平日で、札幌に無事についたのは翌日の夕方だったので2日間大学には行けなかったです」
すごい話だな(笑)結局札幌へはどうやって帰れたの?
「とにかく置いてかれた場所は人気がなかったので、まずは民家のありそうなところまで2,3時間歩きましたね。そこで最初はヒッチハイクをしてて。なかなか車が止まってくれなくて、なんとか止まってくれた車の人がとても優しい方で。もう完全に日も暮れてたので、今日は遅いからってことで家に泊めてくれまして。晩御飯もごちそうになって。翌朝、国道沿いでヒッチハイクを始めて、何台か乗り継いで札幌に着いたという感じですね」
なるほどね。優しい人いるもんだね。北海道はヒッチハイクとかに優しい人多いのかな?
「そうですね・・・、って僕は北海道以外でヒッチハイクしたことないので分からないんですけど(笑)。その時はあったかいなってすごく思いましたね」
そうだね、すごく良い話に思う。でも実際翌日に授業あるのに置いてかれるってひどい話だよな
「そうですね、今となっては良い話として思い出せますけど、当時はホントにムカついたし、なんなんだこの部活はってなりましたね(笑)」
なるほど(笑)そんな感じで、探検部の活動は続けて、大学にはあまり出ないで、前期は10単位くらいだったんだ。夏休みは何してた?
「夏休みも部活はしてて、あとは部活関係なく旅行に行くことが多かったですね。春先に自転車のクロスバイクを買ったので、それで色んな所に友達と一緒にとか、一人で出かけましたね」
後期は頑張ろうと思っていた
いいね、楽しそう。それで夏休みを過ごして、後期が始まってどうした?
「後期は、さすがに前期で10単位取れてないっていうのに危機感を感じてました。いくら大学に勉強する気がなく来たとはいえ、このまま過ごして卒業せず、留年からの放校で終わっていいかと思うと、それももったいないと思ったので、とりあえず2年生には上がりたいと思いました」
じゃあ後期は頑張ろう、って思ったんだ。実際はどうだった?
「実際は、やっぱり北大ではよく言いますけど、冬の単位は夏より取りづらい、ってのはホントにその通りだなと思いました。まず朝起きれなくて、午前中の授業は出れない事が多かったりとか。あとは冬季に集中講義というまとまった日程の授業を取ったんですけど、その単位が認定されるのは次の学期だという事を勘違いしてたり。そういう色んな事が重なって、結局ちょっとだけ進級要件に足りなくて留年が決まりました」
なるほどね。それで1年生の時に留年してしまったんだ。今は4年生だけど、その後は普通にやって来たのかな
「そうですね。現時点でも卒業が若干不安なところもありますが、何とかやってきて、留年の危機なんてことはなかったですね」
なるほどね。そういう感じだったんだね。留年の理由とか経緯についてはよく分かりました!次は留年が決まった時に感じたことなどを聞いていきたいと思います。
シライ君のインタビュー、第1回はここまでとなります。
次回以降も留年で感じたこと、就活の話、大学について思う事など、もっともっと迫っていきますのでお楽しみに!
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