留年体験談「留年を周りに言えなかった男①」
こんにちは、じゃんぼです。
今日は、留年体験談第3回として、はじめてRebuilding-LABメンバー以外の方のインタビューをお届けしたいと思います。
今回お話を聞かせてくれるのは、個人的な友達でもある、北大の理系学部4年生の、カミオカ君(仮名)です。
ちなみに、インタビューの場にはもう一人共通の友人、ばんじょ君(仮名)もいます。彼は留年してはいないのですが、来年度休学して、海外に行く予定だとか。
うっす、カミオカ!今日はよろしくな!
毎年留年しそうだった
じゃんぼ:そしたらね、まずは、どんな風に留年したのか教えてくれるかな。
カミオカ「・・・毎年留年しそうだったよね。毎年、年末くらいに騒いでた(笑)。1年生の時も留年しそうだったし」
ばんじょ「留年する留年するって毎年言ってたよな。でもなんか1年の時は結局余裕だったんじゃない?」
カミオカ「2年生に進級するのに、32単位必要で、38くらい取れて、余裕あったな」
ばんじょ「じゃんぼは?」
じゃんぼ「俺は20」
ばんじょ「余裕で留年だ(笑)」
カミオカ「余裕だなー(笑)。倍くらいとってるな」
じゃんぼ「カミオカは、いつが留年しそうでやばかった?」
カミオカ「2年の後期から実験があるんだけど、うちのコースは。レポートが結構あって、それがやばかった。うちのコースはみんな真面目なんだけど、俺はルーズで、レポート全部遅れて出してた。1個遅れすぎて、先生にキレられて受け取ってもらえなくて。レポートは8回くらいあったのかな。でも1個受け取ってもらえなくて。そこで最初の危機を感じたね」
ばんじょ「実験落とすと留年なの?」
カミオカ「実験落とすと、自動的に留年だね。めっちゃ脅されてたもん、先生に、お前らちゃんとやれよって。遅刻も駄目だもん。したけど(笑)。自転車チェーン外れて走ってくとか(笑)」
じゃんぼ「でも、その時は大丈夫だったんだ」
カミオカ「大丈夫だった。3年から4年になるときも、単位が足りてないと研究室配属されなくて進級できないんだけど、そこもヤバかった。そこもずっと騒いでた。で、結局セーフだった」
じゃんぼ「ぎりぎり?」
カミオカ「そうだね、丁度か、一つ余裕あるくらいかな。で、4年生になって、単純にいままで取れてない単位を回収すれば卒業できたんだけど。研究とか・・・、サークルもあるし、色々やろうとしたらパンクした、って感じかな」
授業には出ず、自動車学校へ
カミオカ「自動車学校にもめっちゃ行ってたな。5月半ばくらいに仮免取って、7月に免許取ったのかな」
じゃんぼ「期限がやばかったんだっけ?(笑)」
カミオカ「期限がやばかった(笑)毎度のごとくね」
ばんじょ「あれ、そんな前に入ってたんだっけ?」
カミオカ「入校したのが前の年の10月とか。全然行ってなくて。春休みに行こうと思ってたんだけど、1回しか行かなくて。4月に行ったら、詰めないとヤバいよって言われて、詰め詰めでやった。4年前期は自動車学校一番頑張ったね(笑)」
じゃんぼ「大学の単位はどれくらい取れたの?」
カミオカ「全然取れてないね。下の学年で取るやつだから、授業に友達もいなくて。寂しいし。だからあまり行かなかったな」
じゃんぼ「どういうの取ってたの?教養(*)とか?」
*教養=北大の1年生が取る授業
ばんじょ「ほぼ再履修?」
カミオカ「うん。教養とか。再履修以外は1個しかない。みんなと受けてるのも1つ2つとか」
ばんじょ「忙しかったの?」
カミオカ「うん、忙しかった・・・かな?でも結局単位取れてないし、忙しくなかったね(笑)。大学生活でホントに忙しかったことないな」
ばんじょ「なにしてたの?」
カミオカ「ギター弾いて、youtube観てた」
ばんじょ「あー、なるほどね」
ここでカミオカ、4年前期の時間割を携帯で調べる
カミオカ「・・・4年前期で取ってたのは7コマだね。そんな忙しくないじゃん(笑)」
ばんじょ「7コマとバンド練と自動車学校と研究?それはでも忙しいよ。理系の4年生は普通授業なくて、研究ができるって感じなのに、そこに色々入れちゃってたら」
カミオカ「そうだね。でも、ここを結構頑張ってれば、普通に卒業できてたと思うんだよな」
じゃんぼ「そこが分かれ道なんだ」
カミオカ「なぜ行かなかったんだ、って感じだね。いまとなっては。意味わかんない(笑)」
じゃんぼ「研究とかはどのくらいやってたの?ほかの事とのバランスというか、比率とかで。研究、バンド練、その他車校とか」
カミオカ「あー、1人でいる時間が一番長かった!」
ばんじょ「そうなんだ」
じゃんぼ「家で1人?なにしてたの」
カミオカ「わかんない。もう記憶があまりない(笑)。薄すぎて、ない。自動車学校に行ってたことは覚えてる」
ばんじょ「バイトは?」
カミオカ「バイトは週1とかだから、そんなに。この時期、ひと踏ん張りして、みんなに追いつかないと行けなかったけど、できなかったね」
じゃんぼ「留年するとかは、あまり意識してたわけではなく?めんどくさいみたいな感じかな」
カミオカ「めんどくさい・・・、うん。なんだろう、時間がスーッと流れてくみたいな(笑)」
じゃんぼ「焦る気持ちみたいなのはそんなになかった?」
カミオカ「気づいたときにはもうヤバかったね(笑)。4月始まって最初の1か月くらい、授業に出れてなくて、なんでかはちょっと分からないんだけど、それでもうやる気なくなってたね」
カミオカ「なんでだろう・・・。結構教室が狭くて、下の学年の子たちばっかりで行きづらいのはあったね。居心地は悪かった」
まわりに留年生の少ない環境
じゃんぼ「カミオカの学科はあまり留年する人いないの?」
カミオカ「うちは少ないね」
ばんじょ「同期ではいないの?」
カミオカ「同期では1人だけかな。それ以外は留学に行った子とか。同期70人いたけど、1人2人とかだね」
カミオカ「今までは何とかなる何とかなるって言いながら、4年生まで来たけど、結局取れてない授業が借金として残ってたじゃん。それが重かったのかな。でも今こうやって時間割見たら大したことないのよ(笑)」
じゃんぼ「7コマでしょ?言うほどないよね(笑)。実際よりも、気持ち的には重かったのかな」
カミオカ「そうだね、一回取ってる授業だし、下の子たちと受けるしね。あとは、あれだ。下のクラスに同じ苗字の子がいて。課題を毎回返却されるんだけど、名前を呼ばれるんだよね。それが嫌で、行きたくないな、みたいな」
ばんじょ「それはやだな(笑)向こうは、同じ名前呼ばれて、友達とかに『カミオカってお前じゃね?』みたいに言われて、『ちげーよ、留年生の方だよ』みたいになってたりな(笑)」
カミオカ「名前呼ばれないで、返却だったら行きやすかったのにな(笑)。今となってはそれでも行けよ!って感じだけど」
ばんじょ「でも、その辛さはなんか分かる」
カミオカ「今言えるのは、同期と授業受けてるうちに単位取っておけってことだね。」
カミオカ「今思い返すと、3年前期で授業結構取り逃したのが、結構響いてたのかな」
じゃんぼ「結局、留年自体が決まったのは、いつ?」
カミオカ「4年前期の成績が出た時だから、夏休みかな」
じゃんぼ「そこで決まってたんだ。もともと聞いてた話だともっと遅いのかなと思って」
カミオカ「成績は悪かったけど、先生に相談したりすれば、まだ可能性はあったと思うんだ。でもなんかその頃は気力なかったな。4年の間中ずっと気力なかったね。はぁ、って感じ」
じゃんぼ「前期の成績出て、まだ頑張れば卒業できたかもしれないけど、はぁってなってて、もういいやってなってたんだ」
カミオカ「そうだね。3年間ずっと負債溜めてきたし、もう無理じゃね?みたいに諦めてた」
じゃんぼ「じゃあ、覚悟決めたのもそのへん?」
カミオカ「留年したくないなー、てのはあったね。でも、前期の間頑張ってたなら分かるけど、自分ボーっとしてたやん、みたいな(笑)」
留年を周りに言えなかった
じゃんぼ「結局、留年するってことを決めたのはいつ?」
カミオカ「結構、最近じゃないかな。自分で受け入れたのもね。もともと、留年しそうでしないキャラだったから、周りにもそう言ってたし」
ばんじょ「俺はすると思ってたけどね(笑)」
カミオカ「周りも、カミオカ留年しないって言ってるからしないっしょみたいな。だから留年は決まってたんだけど、誰にも言えなかった。その頃、秋くらいも大学行けなかったね。悩んでて。留年決まってるから悩む必要もないんだけど(笑)」
カミオカ「ほんと誰にも言えなかったな。もともと、人には自分の事を話さない、みたいな。壁を作ってて。飲み会でも人の事は聞くのに、自分の事は喋らないってスタンスで。でもいざ喋ったら、かなり楽になったな。喋るだけで楽になるのはあった」
じゃんぼ「自分でも受け止められる、みたいな?」
カミオカ「うんうん。そっからだね、自分で理解したのは。あ、わい留年するんだ、みたいな(笑)。もうみんなも分かってるぞ、って。だから、早めに相談とかできる人にした方がいいね」
ばんじょ「彼女にもしてないの?」
カミオカ「そうだね、それもできなくて。自分の一番コアな部分だから。コアっていうか大事な部分。言えなかったね、そういうの。でも言うようになって、すごく楽になったから。最近はそういうの言ってる」
じゃんぼ「周りの反応はどうだった?思ってた感じとの違いとか」
カミオカ「特におおげさな感じはなかったね。驚かれたりとか。そもそも、俺はしっかりした学生じゃなかったしね(笑)」
ばんじょ「まわりも1年くらい結構遅れてるしね。俺は4年で出ちゃうのはつまらん人生だと思うよ」
カミオカ「でも、学費1年分かかるじゃん。親にも負担になるし。それはもう何とも言えない」
ばんじょ「それは人と比べてるからじゃん。もう、5年で卒業するもんだと思っちゃえばいいじゃん(笑)」
カミオカ「それはね・・・横暴な理論だよね(笑)」
カミオカ君のインタビュー、続きはこちら
私たちRebuilding-LABは、留年生による留年サポート団体です。
詳しくはこちらをご覧ください!